ミルク嫌いの赤ちゃんと離乳食

いつか忘れてしまうかもしれないから書いておく。

私は赤ちゃんの時、ミルクが嫌いだった。
おっぱいをあてがっても、哺乳瓶を口元に持っていっても、舌で「べっ」と押し出す。
母は、お乳が張って炎症をおこしたので病院で母乳を止める薬を出してもらい、早めに離乳食を始めた。

当時の料理本には緑黄色野菜を5種類使えとか、品数は何種類以上とか、詳しく書いてあった。
私は「あれ買い忘れたから省略して作っちゃお」という雑な人間なのだが、母は一品もらさず本の通りに作ってくれた。
野菜を裏ごしし、ほぼ液体みたいな食事を作るのに2時間かかる。

それぞれの料理が、スプーン5杯くらいの少量のご飯だが、子供は食べている最中にすぐ飽きる。
スプーンで口に入れてモグモグしながら、歩行器で移動して遊び始める。
母は、遊び終わるまでしばし放置。
母「○○ちゃん、おくち空っぽになったでしょ」
呼ぶと、歩行器でシャーッと戻ってきて、少し食べる。
一口食べるごとにシャーッなので、1回の食事に2時間かかる。
めんどくさい子だな。
1回の食事の準備から食べ終わるまで4時間×3回。
実際は、もっとかかっていたかもしれない。
よその子は、哺乳瓶持たせておけば自分で飲んで、飲み終わったら勝手に寝るから楽でいいなと思っていたらしい。

栄養面を考えて、毎日納豆を刻んでその汁を飲ませていた。
納豆汁が流行ってたのかな?
普通の0才児はミルクの匂いがするが、納豆まじりの茶色いよだれを出し、よだれかけがすぐ薄茶色に染まってしまうので、洗濯も大変だった。

さすがに0歳児の記憶はないが、この話は何度も何度もきいた。
もうきくことは出来ないけど、手間をかけて育ててくれたことはわかった。
どんなに大切な思い出でも、いつか思い出せなくなるかもしれないから、私が忘れないように何度も語ってくれてありがとう。
母は「あの時はしんどかったわ」と言ってたけど、ちゃんと感謝してるからね。

帽子が大きすぎる

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